本当の問題を取り除く視点を持てばもっと健康になる/カイロプラクター北川直樹

 私たちの体には常に健康を維持しようとする力(ホメオスタシス)が働いています。環境の変化が起きればそれに適応し、異常が起きればそれを排除して正常に戻ろうとします。しかし、私たちは体が頑張って適応したり正常に戻ろうとしているときに出る反応を悪者(原因)として捉えてしまいがちです。

 カゼをひいたときの「発熱」を思い出してください。ウイルスや細菌などに感染した場合、体は体温を上げることで代謝を活性化(1℃で約10%上昇)させ、免疫細胞の活動性を上げる(1℃で約30%上昇)ことでウイルスや細菌に対する防衛能力を強化し、体から排除し治癒させてくれます。

 体が体を守るために発熱してくれているわけですが、解熱剤を飲んでしまう方が多く見受けられます。「解熱剤飲んだから熱は下がったけど、まだ咳と鼻水が治らない。」と言っている方もいますが、発熱も咳も鼻水も、体からウイルスや細菌を速やかに排除するための、治すための反応です。それを不快だからと薬で止めてしまうということは、自らカゼを治らないようにしてしまっているということになります。

 下痢や嘔吐も同じく、一刻も早く体から有害な物質を排出しようという体を守るための反応ですが、吐気止めや下痢止めを飲んでしまう方も少なくありません。自らの体を薬漬けにして、体の治ろうとする反応を妨害してしまっているのです。

 では頭痛や肩こりはどうでしょうか?人の頭の重さはおよそ体重の10%です。頭が前に15°傾けば負担は2倍、30°傾けば3倍になります。体重50kgの人で考えた場合、5kgの負担を首肩が支え続けるのと、15kgの負担を首肩が支え続けるのとでは全く筋肉の疲労が変わってきます。パソコンやスマートフォンで長時間の頭部前傾姿勢をしている人が頭痛や肩こりを訴えるのは、むしろ当然というか正常と言って良いでしょう。

はじめにお話した通り、私たちの体は環境に変化があればそれに適応しようとします。頭痛や肩こりは体が適応しようとして頑張ってくれたその結果起きているだけで、原因ではないのです。原因は頭部前傾の習慣による首肩への負担の倍増であり、いくらマッサージやストレッチで一時的に楽になろうとも結果に対処しているだけで、その原因習慣がなくならない限り同じ結果が繰り返されてしまいます。

発熱したくないのであれば、日常生活を気をつけるべきです。バランスの良い食事と適度な運動で体力を維持し、体温を上げて免疫力を強化し、感染リスクを下げるために手洗いやうがい(うがいは外から帰って10分以内)を行うことです。

頭痛や肩こりがつらいのであれば、長時間パソコンやスマートフォンに向かうことを減らしこまめに画面から目を離したり、頭部が前傾しないようにパソコンのディスプレイやスマートフォンの位置を見直すことです(目線と同じ高さか5°下)。またブルーライトの刺激により頭部が前傾する反射が起きるため、特に頭痛や眼精疲労がある方はブルーライトカットの対策をおすすめします。

体は常にあなたを守るために働いています。そのため体は様々な反応を示しますが、発熱も下痢も肩こりも(つらいとは思いますが)原因ではなく、その反応を起こさせる原因となったものが本当の原因なのです。

自分の健康に責任を持てるのは自分だけです。ぜひ体からの声に耳を傾けて、日常生活を見直してみてください。

それでも体は負担を受ける

 どれだけ日常生活の習慣を見直して改善したとしても、私たちは生きている限り必ず負担を受けています。虫歯を予防するために定期的に歯医者さんへ歯石を取りに行くのと同じように、健康を維持するためにもカイロプラクティックで定期的な体のメンテナンスをおすすめします。
 体は消耗品です。あなたが健康な人生を生きるためにも、必ずメンテナンスが必要なのです。

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