《カルシウムだけじゃない、骨粗鬆症にならないために知っておきたい5つのこと/カイロプラクター北川直樹》

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カルシウムだけじゃない、骨粗鬆症にならないために知っておきたい5つのこと

骨が脆くなり骨折リスクが上がる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、女性ホルモンのエストロゲンに骨の形成を促進する作用があるため、特に閉経後の女性でリスクが高くなります。骨粗鬆症の予防として真っ先に挙がってくるのは骨=カルシウムのイメージから「カルシウムをしっかり摂る」ということだと思いますが、それだけでは十分ではありません。
今回は骨粗鬆症に繋がるいろんな要因についてお話したいと思います。これを読んで今日からの生活に取り入れていきましょう。

1.骨が何からできてるか、知っていますか?

 

 ざっくり言うと骨はコラーゲンにカルシウム、リン、マグネシウムなどが沈着してできていて、コラーゲンは主にたんぱく質、鉄、ビタミンCからできています。そしてこれら栄養素の問題や、その他の要因の複合的な結果として骨粗鬆症という状態ができあがってきます。つまりカルシウム不足はあくまで骨粗鬆症のほんの1要因でしかない、ということです。

見落とされやすい要因をまとめると以下のようになります。

1.材料がなければ作れない、たんぱく質、鉄、マグネシウムの不足に気をつけて!
2.栄養だって多すぎはNG!カルシウム、リンの摂り過ぎにご注意
3.おいしいけど体はボロボロに…糖質(特に精製糖質)は控えめに!
4.日中はできるだけ動こう!必要がなければ体は作ってくれない
5.ホルモンは体に影響大!ハーブ・スパイスを利用して、薬より食生活で

それでは順に見ていきましょう。

2.カルシウムだけじゃない、日本人に不足しがちな栄養素

 

 特に気をつけたいのは、たんぱく質、鉄、マグネシウムです。
日本人は外国に比べてたんぱく質の摂取量がとても低いので、そもそもカルシウムが沈着するための土台であるコラーゲン自体が脆くなっています。たんぱく質=筋肉のイメージがあるかもしれませんが、骨にとっても非常に大事な栄養素になりますので、意識してしっかり摂るようにしましょう。

鉄不足は貧血にも繋がる深刻な問題で特に女性に多く、また鉄の吸収にもたんぱく質が必要になるため毎日の食事で鉄とたんぱく質を十分に摂りましょう。
たんぱく質と鉄を手軽に、同時に摂れる食品としてよくおすすめされているのが牛肉、豚肉などの赤身肉ですが、動物性たんぱく質の摂りすぎはTMAOという物質によって動脈硬化を進行させることで心疾患リスクを上げますので、赤身肉だけに頼らずいろんな食品を利用して摂れるように気をつけたいですね。

また、強くしなやかな骨を作るためにはマグネシウムも重要になります。それだけでなくカルシウムとマグネシウムのバランスが悪いと狭心症のリスクも上がることが研究で示唆されています。カルシウムよりもマグネシウムをしっかり摂る意識を持つくらいでちょうど良いと思います。

ビタミンCはどうでしょうか?「体のサビ」と呼ばれる酸化ストレスが体を傷つけ、ビタミンCがそれを防ぐ抗酸化物質の1つということはほとんどの方が知っていることだと思います。中でも現代社会において酸化ストレスを引き起こす代表格が精神ストレス。そのため日頃から慢性的な精神ストレスを抱えている人は、慢性的にビタミンCを含む抗酸化物質の不足に陥りやすいのです。ではビタミンCが不足しないくらいたくさん摂れば良いのでしょうか?

残念ながらそれでは全く追いつかないと言われています。それほど慢性的なストレスでは抗酸化物質の消費の方が上回るようです。この場合、摂取不足ではなく消費が激しいことが根本的な原因になるので、慢性的な精神ストレスに目を向け、どのようにコントロールしていくか考える必要があるでしょう。

3.栄養だって多すぎはNG、栄養素の過剰摂取?

 「すべてのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。その服用量こそが毒であるか、そうでないかを決めるのだ」 という毒性学の父、医師パラケルススの格言があります。健康のために必要な栄養素1つ1つとってみても欠乏症と過剰症があるように、不足でも過剰でも健康にとっては良くないのです。
 これを骨粗鬆症に当てはめた場合、過剰の問題になりやすいのはカルシウムとリンです。特に乳製品はカルシウムとリンの含有量が高く、他の栄養素とのバランスが悪いことが知られています。

 私たちの血液は常にpH7.35〜7.45の間で弱アルカリ性の状態に厳密に保たれています。リンは血液を酸性へ傾けるため、血液を弱アルカリ性を保つためにアルカリ性であるカルシウムやマグネシウムが骨から溶け出してきて調整します(脱灰現象)。その結果、骨が脆くなってしまうのです。

 また、カルシウムは血管の拡張、マグネシウムは血管の収縮に関わっています。そのため先にもお話した通り、カルシウムが過剰という形でカルシウムとマグネシウムのバランスが崩れることで狭心症のリスクが上がることが示唆されています。

 骨粗鬆症の予防のためのカルシウムの補給源として牛乳などの乳製品がよく使われていますが、これらのことを考えるとバランスの良い食品を選択した方が良いでしょう。乳製品を除いた場合、カルシウムとマグネシウムを多く含む食品はワカメ、ひじき、きくらげ、切り干し大根、ごま、アーモンド、納豆などの大豆製品です。マグネシウムを多く含む食品として干し椎茸もおすすめです。食生活の中にうまく取り入れてください。

4.「おいしい!」の代償、密かに進んでいます

 栄養素の過不足の問題がなくても、別の原因から骨を脆くしてしまうことだってあります。

「糖化」という言葉を聞いたことがありませんか?上でお話した酸化が「体のサビ」と呼ばれるのに対して、糖化は「体のコゲ」と呼ばれ、どちらも体の老化を進めます。糖化によって体内の糖質がたんぱく質と結合して変性してAGEs(最終糖化産物)になり、骨粗鬆症の原因の1つになります。糖化が進んでしまった骨は茶色に変色し、コラーゲンを形成しているたんぱく質が変性して劣化しているため、骨は脆くなっています。
 現代食は糖質過剰なので摂りすぎないよう意識した方が良いでしょう。特に精製糖質が大きな問題になります。

5.体は常に省エネモード

 体は生命維持のため省エネにできています。どういうことか?必要ないものは作らない、ということです。
誰もが知っているように、がんばって筋トレをすれば筋肉がつき、筋トレをやめると筋肉は落ちていきます。体に入ってくる刺激(負荷)に対して適応できるよう「必要だから」体がそのような変化を起こしてくれるわけです。

 骨にも同じことが言えます、骨の強度が必要になる刺激が体に入ってくるから、体はそれに適応できるように必要にかられて骨を強くしてくれます。そのため栄養素などが足りていても必要な刺激がなくては骨が強くなりません。

私たちは地球上に住んでいますので、重力の刺激が骨を強くするために必要不可欠です。横になっていると重力の刺激は4分の1まで落ちるため、長時間横になっていては骨が強くなりません。だからといって筋トレやスポーツをしましょうということではないですが、最低限、日中はすぐ横になったり座ったりせず、できるだけ立って動き回りましょう。

6.女性にとっては特に難しい問題、エストロゲンの低下

 女性ホルモンのエストロゲンは骨の形成を促進させるため、特にエストロゲンレベルが低下する閉経後の女性では骨形成と骨吸収のバランスが崩れて骨粗鬆症のリスクが高くなります。
一部のハーブ、スパイスにはエストロゲンの問題に対してポジティブな効果が認められています。例えばサフラン、カルダモンなどにはエストロゲンの分泌促進作用があり、大豆に含まれるイソフラボンや、スターアニス(八角)やフェンネルに含まれるアネトールといった成分は体内でエストロゲンに似た作用を持ちます。薬に頼るよりも、まずはこれらのハーブやスパイスを食生活の中にうまく組み込んでみましょう。


この記事を書いたのは…↓↓↓

《名前》
北川直樹 D.C.Sc(きたがわ なおき)

《出身校・専攻》
CCEA(大洋州カイロプラクティック教育審議会)国際認証校
東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(TCC)

(旧 豪州ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)日本校)(D.C.Sc.Program)優等修了
《学位・称号・資格》
Diplomate of Chiropractic Science(D.C.Sc.)
カイロプラクティック科学専門家

《国際公認試験》
NBCE支援 IBCE協力 JCR主催 第十二回カイロプラクティック統一試験 SPEC臨床能力判定試験 合格(国際公認試験)

《所属団体》
世界保健機関(WHO)加盟
世界カイロプラクティック連合(WFC)日本代表団体
一般社団法人
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員

《メッセージ》
WHO(国際)基準カイロプラクターの北川 直樹です。世界的には医師と同様、ドクターとして認知されているカイロプラクティックですが、残念ながら日本の実情はそれとはかけ離れています。国内に約30,000人いると言われているカイロプラクターの中でも、WHO(世界保健機関)が出しているカイロプラクティック教育の世界水準を満たしたカイロプラクターは、わずか3%しかいません。私はみなさんに世界で行われているカイロプラクティックを提供することで、人生を健康に生きていただきたいと思います。 カイロプラクティックは形や構造といった物理的な問題以上に、本質的にはそれらの働きといった「機能的な問題」に着目しています。症状を治すためにも健康を保つためにも、この機能的な問題を取り除いて体が正常に働けるようになることが重要になってきます。特にどこに行っても良くならない、原因が解らない、何をやっても良くならないという方は、これを機に一度「機能的な問題」に目を向ける必要があるかもしれません。そのときはきっと、WHO(国際)基準のカイロプラクティックが役に立つことでしょう。

北川 直樹

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